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孤立している人を救いたい場合

 【好悪感情のバランス理論】より。ハイダーのバランス理論の例をソシオン理論の表記法で示す。

図1 図2
図1
a:自分
b:友達
c:孤立している人
図2
a:自分
b:友達
c:孤立している人

 自分には友達がたくさんいる。しかし、その友達は c さんを嫌っている(図1)。そんな時、もしも自分も c さんを嫌ったらバランスは図2のようになって安定する。
 いったん図2の状態になったら a はバランスを崩して別の状態にしようとはしないだろう。学校などのような閉じられた空間では c さんは孤立したままである。しかし、もしも a が c さんの孤立を避けたければ、いったん図3のように c さんを好きになってバランスを崩す必要がある。友達が好きで c さんのことも好きなままでバランスの良い状態にするには図4のように友達にも c さんを好きになってもらう必要がある。c さんを好きになれば、c さんを好きにならない場合と比べて c さんを孤立から救いたい気持ちが強くなる。

図3 図4
図3
a:自分
b:友達
c:孤立している人
図4
a:自分
b:友達
c:孤立している人

 図4の状態にするには友達に c さんのことを好きになってもらう必要があるが、そのためには友達にとってのバランスを見る必要がある。

図5 図6 図7
図5
a:自分
b:友達
c:孤立している人
図6
a:自分
b:友達
c:孤立している人
図7
a:自分
b:友達
c:孤立している人

 図5のように a が c さんのことを嫌うと友達にとってのバランスも良くなり、友達は c さんを好きになろうとしないだろう。だからまずは図6のように a が c さんに好意を示して友達にとってバランスが悪い状態にする必要がある。
 バランスの良い状態にしたい友達は図5のように a にも c さんを嫌ってもらおうとするだろう。ここで a が c さんへの好意をやめてしまえば安定してしまい、友達は c さんを好きになろうとしない。だから a は友達からの圧力に屈せずに c さんへの好意を示し続けて図6の状態を維持する必要がある。そうすれば、最終的に図7のように自分たちのバランスを良い状態にするために友達も c さんのことを好きになる可能性がある。
 しかし、友達にとってバランスの良い状態は図7だけではない。図8のように a のことを嫌えば、友達にとってバランスの良い状態になる。

図8
図8
a:自分
b:元友達
c:孤立している人

 図8のようになってしまうと、バランスの良い状態なので元友達は c さんを好きになろうとしないだろう。だから、a は友達に嫌われないようにして図6の不安定な状態を保たなければならない。友達に嫌われないためには自分を魅力的な存在に成長させる必要があるだろう。ただ、友達に嫌われて図8の状態になっても、c さんは a に好かれているので図2や図5の状態よりは嬉しいだろう。


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カテゴリー:疑似ソシオン理論

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